なぜかどの内閣にも出現する失言大臣・・・岸田内閣にも現れるのか?

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どの内閣でも、必ずのように出現してくる失言大臣。

岸田内閣が発足し、子育て世代への10万円の給付金でゴタゴタが続きの中、一時、鈴木俊一財務相の発言に注目が集まった。

給付が2回に分けられた上、給付金の半分がクーポンになり、その事務経費がなんと967億円。

 

 

 

 

失言という意味は、「言うべきでないことを、うっかり言ってしまうこと」「また、その言葉」だと大概の辞書にそう出てくる。

世間一般では、言うべきでないことを言っても“失言”という言葉を使うことはほとんどない

聞くのは、ある程度、地位のある人物か公的な立場にいる人物が、うっかり口を滑らせた時ぐらい。

なので鈴木大臣が、2021年11月27日の「いくらかかるのかまだ聞いていない」という発言に続き、

12月3日には「過去の類似事業と比較して、過大な水準ではない」と述べたので、次はどんな発言をしてくれるのか、楽しみにしていたのだが…。

それ以上、メディアが取り上げるようなこともなく、残念。

 

 

振り返ると、失言する大臣には大きく分けて2つのタイプがあると思う。

★ つい失言してしまったタイプ

★ 失言を繰り返すタイプ

 

これまで失言大臣と命名された閣僚たちは、“つい失言してしまった”という感じではあるが、過去の言動をネットで検索すると性格的に失言しやすいという人もいるようだ。

 

失言を繰り返すタイプは、さらに3つに分類できるのではないだろうか。

ネーミングがイマイチだか…

1. 天然パターン

2. 勘違いパターン

3. アリ地獄パターン

 

天然パターンは、なんといっても麻生太郎氏が筆頭だ。

天然パターンと名付けたのは、その発言にわざとらしさが感じられないことが多いためで、思ったことをそのまま口にしているのだろう。

炎上しようが、発言撤回をしようが、謝罪を余議なくされようが、麻生氏の発言は変わらない。

何を言っても悪びれることがない。

もはや失言と騒ぎ立するメディアもいなくなっているほどで、そんな発言も含めて麻生氏だ。

 

2の勘違いパターンは、大臣だけでなく、地方議員や国会議員によく見られる。

自分が偉くなったと勘違いし、上から目線で物を言う。

パワハラやセクハラ、暴言を吐くようなパターンになる。

 

3のアリ地獄パターンは自分から失言を繰り返して落とし穴を作り、出てこれなくなるような人だ。

例えば、安倍内閣の桜田五輪相。

見事なほど失言の数々を披露してくれた上に、墓穴を掘ってしっかりと落ちてみせた。

大臣に任命されたものの、担当する領域等の知識がないことは自分が一番わかっていたものの、なんとかしようと頑張った結果が失言だった。

 

 

また失言にはいくつかのパターンがある。

1. うっかりパターン・・・知らないことを不意に聞かれた時、言ってはいけないと思っていること    頭にあるような時に出やすい。  

2. 取繕いパターン・・・よく知らない、わからないのになんとか説明しよう、その場をしのごう、弁解したいという時にでやすい。

3. サービス精神旺盛パターン・・・内輪で話を盛り上げようとするような場合に出やすい。

4. 見栄張りパターン・・・自分を大きく見せたい、大物だと思わせたいという時に出やすい

5. 煽られパターン・・・メディアや記者の質問などに逆ギレし、感情的になった時に出やすい。」

 

他にも失言大臣となるからには、発言内容だけでなく、タイミングが必要だ。

世間がその問題や話題に興味や関心を寄せているタイミングで発信。

批判されたり突っ込まれたりすると、失言をさらにヒートアップさせる傾向も。

そのため世論の空気をしっかり掴んでいないと、失言大臣とは呼べない。

 

そして失言大臣たちは、みんなキャラ強め。

その点、今回の鈴木財務相は目立たないし、面白くない。

 

 

鈴木財務相の発言については、12月3日、NEWSポストセブンに「給付金経費1200億円”楽して手に入れた金”は散在する政府の浪費体質」という記事を執筆し、掲載された。

 

書いていて気になったのは、”過去の類似事業と比較して”という大臣の発言。

失言大臣は時として、政府や省庁、政治家が抱えている問題をくっきりはっきり、浮き彫りにしてくれる存在。

 

政府はこれまでも似たようなことをやってきて、それに多大な経費を使ってきたということだ。

使い道が国民にわからないうちに、知らされないうちに決められ、使われていく税金。

 

”日本の債務残高はGDPの2倍を越えており、主要先進国の中で最も高い水準にあります”

財務省はHPには折れ線グラフとともに、こう書かれているのだが。

 

政治家の経費感覚は本当にずれている。

 

当選たった1日で文書交通費100万円支給、領収書必要なしもに問題視されたが

今国会での法改正見送り。

年度末決算でそんなことしたら税務署にどやされるか、呆れられるのに、手に入れた特権は手放したくないらしい。

 

失言する大臣たちは、時として党内の人材不足、派閥政治の短所だけでなく、政権政府が抱える問題、国会議員のモラル感覚を露にしてくれる。

けっこう貴重な存在。

さて岸田内閣には、いつどんな失言大臣が現れるだろう。

 

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この記事を書いた人

臨床心理士、文学修士
経営心理コンサルタント、商学博士
コミュニケーションやボディランゲージの分析、バイアスに関するコンサルティングなどを行っています。
話題の出来事や時事問題から、注目されている人物、ドラマ、映画まで幅広いテーマについて、心理学や行動経済学、リスクマネジメントなどを用いて、独自の視点で分析する記事を書いています。

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