自由形予選をバタフライ! 池江選手に驚かされた

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競泳の池江璃花子選手が1月23日、自身のInstagramで、KOUSUKE KITAJIMA CUP2022で3つのメダルを獲得したと報告。

優勝した50m自由形では、なんと予選をバタフライで泳いだという。

自由形をバタフライで、それも予選は25秒91で2位で通過、さすが池江選手。

オリンピック選手の実力はやはり違う。

優勝はクロールで25秒20。

 

「驚かせてすいませんでした」という本人のコメントがインスタに載って

きっと沢山の人たちから「驚いた」と言われたんだろうな、と想像した。

テレビのニュースでこの話を聞いた時は、本当に驚いた。

 

自由形は何で泳いでもいいと頭でわかっていながら、自由形=クロールという等式が頭の中で立派に成立していたことにも驚いた。

 

 

きっと多くの人が、そうだよ、自由形だから何でもいいんだ、と再確認したと思うけれど、やっぱり自由形と聞けばクロールを想像する。

「ステレオタイプ」ってやつですね。

性別、人種や民族、宗教など、差別はいけないと理性では理解しているから、意識レベルではわかっているのだけれど、無意識領域と感情はそれについていかない。

ステレオタイプのバイアスは、かなり頑強です。

自分の中でさえ、なかなか変えることができないのだから、多くの人が思い込んでいるだろうことを突破するには、けっこう勇気がいる。

 

スポーツの世界では、”自由形” ”フリースタイル”という競技はいくつもあるけれど、実は制約やルールがきっちりあるものがほとんど。

でも制約やルールがあるから、安心して見ていられるし、評価基準もしっかりしているともいえる。

何の制約もなく自由なら、競技の判定も評価も人々のバイアスに影響される。

バイアスは感情と結びつきやすく、どこにでも存在する。

 

知らないうちにステレオタイプのバイアスが自分の中にでき上がっているんだと、池江選手に気付かされたニュースでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人

臨床心理士、文学修士
経営心理コンサルタント、商学博士
コミュニケーションやボディランゲージの分析、バイアスに関するコンサルティングなどを行っています。
話題の出来事や時事問題から、注目されている人物、ドラマ、映画まで幅広いテーマについて、心理学や行動経済学、リスクマネジメントなどを用いて、独自の視点で分析する記事を書いています。

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