文春オンライン『「公開処刑」の3分間、SMAPの5人は本当は何を考えていたのか 映像を分析して気づいた香取慎吾の無表情と、草彅剛が”躊躇”した一言』臨床心理士があの謝罪会見を徹底分析

 

 

2016年1月18日、彼らの番組である「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)で、「公開処刑」と後に呼ばれることになった会見が生放送で行われた。

彼ら5人が出てきた瞬間、誰もが”これは解散だな”と感じたと思う。

彼らの後ろには黒い暗幕、服装は黒いスーツに黒っぽいネクタイ。

沈痛な表情で顔色も白く、木村拓哉さん以外はうつむいたまま。

 

だが語られたのは解散ではなく、世間を騒がせたことへの謝罪と「これからもよろしくお願い致します」という言葉だ。

何かがおかしい。

誰もが感じたその異様さに、人々はこの会見を「公開処刑」と呼んだのだろう。

 

放送作家の鈴木おさむさんが刊行した小説「もう明日が待っている」には、この時の舞台裏がかかれている。

いや会見の時のことは「20160108」という小説として、文芸春秋などでは先に公開されていたが、今回、SMAPの始まりから終わりまでのストーリーとして改めて本という形で出されたのだ。

それを読むと、事務所側の意向で会見が行われたこと、言うべきコメントを指示されたことなどが書かれていた。

 

すでに育ての親ともいうべきマネージャーが事務所を出たことで、退所をささやかれていたメンバーたち。

事務所の意向に抗い、反旗を翻そうとした彼らに対する制裁があの会見。

1人事務所の意向に沿っていた木村さんが真ん中に立ち、最初に口火を切ったし、彼だけネクタイが白っぽい。

すべて事務所の指示だとしたら、事務所の内外を問わず、自分たちに逆らう者はこうなるという見せしめでしかない。

葬式のような謝罪会見を演出した事務所は、すでに、らがもう前のようなアイドルグループとして機能しないこと、自分たちが手なずけられないことを察知していたのだろう。

 

SMAPというグループにとどめを刺したのは、事務所だった。

 

 

 

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